私もそうですが、皆さんも所属している村(会社)の中でチーム(パーティ)を組み日々、様々なモンスターと戦っているかと思います。パーティは自分で選べる勇者(事業や企業した社長たちは最初最強と思うパーティを結成して始めるからです)たちと違いわれわれ村人は今いる人たちで集まりなんとかモンスター(内的要因・外的要因)と闘います。そんな烏合の衆でもやり方を工夫すればパーティのレベルが上がりどんな強敵にも対応できるかも知れません。
1兆ドルコーチ(エリック・シュミット 著/ジョナサン・ローゼンバーグ 著/アラン・イーグル著 )より学ぶこと及び実践
「1兆ドルコーチ」という本に出会いました。この中でマネージャーの仕事について載っていましたので、ここでは、私なりの解釈を加えて自分のチーム(パーティ)をより向上させていくために必要な要素に絞っって記載していきます。
- マネージャの仕事とは
- 支援、敬意、信頼を通じで環境を作るとは
- それぞれの実践方法について
マネージャーの仕事とは
本の中でマネージャーの仕事とは、「部下が仕事で実力を発揮し、成長し、発展できるように手を貸すこと」だとありました。私としては、マネージャーだけでなくチームを任された係長やリーダや何かしらプロジェクトを立ち上げてそのリーダになったりチームをまとめたりする必要が出てきたひとが上記のことを実践する必要がある対象であると考えています。
現在管理職の人やチーむリーダーはもとより、まだ管理職ではない人、チームを任されまとめることを求められる立場になる可能性がある人なども、上記のことを頭に入れておくといざチーム運営が必要になった時をスムーズに役割をこなしていけるでしょう。
要は、チームがうまく進むために手を貸すことなのです。
メンバーができないことを代わりにやるとか、マネージャーができないメンバーのために全ての仕事をやってしまうのではなくただ各自の仕事をやってもらうために手を貸すことなのです。
支援、敬意、信頼を通じて環境を作るとは
「支援、敬意、信頼」の3つを通じて環境を作るとはどういうことでしょうか。それぞれの意味について説明していきます。
・支援とは
チームメンバーが成功するために必要なツール、情報、トレーニング、コーチングを提供すること。
あなたは、チームメンバーが、目の前の仕事を成し遂げるために チームメンバーが成功するために必要なツール、情報、トレーニング、コーチングを提供できていますか。メンバーが求めている情報を持っているまたはすぐに提供できるのに自分で調べてくれとか、ツールを自分で持っているのにこれは自分が汗水たらして作ったまたは探してきたツールだから簡単に渡したくないとか、仕事の品質を上げるために必要な研修が社内で紹介されているのにそのトレーニングを受けさせなかった、相手が悩んでいるときになんの調整もせず忙しいの一言で放置してしまったという経験はないでしょうか。私は該当することが多く猛省しました。
・敬意とは
一人ひとりのキャリア目標を理解し、彼らの選択を尊重すること。会社のニーズに沿う方法で、彼らがキャリア目標を達成できるよう手助けすること。
各個人で目指す個人の目標は違うはず、それぞれの思いややりたいこと聞くだけでも彼らはリーダーが自分に興味を持っていると感じさらに彼らの目標と会社ニーズをマッチさせることができればチームの力は大きくなり困難な課題も乗り越えていけるようになる。私自身も上司に思いをぶつけ受け入れてもらえたとき、さらに私の目標を達成させるために上司が会社側(さらに上の管理職等)を説得し、必要なツールや情報、人材を用意して貰えたときモチベーションが上がり今までにやったことのない新規事業を立ち上げることができ、更に新しい事業にもかかわらず初年度に利益を出し加えて次年度以降は、初年度の2倍以上の利益を上げるという成功を収めることができました。
・信頼とは
チームメンバーに自由に仕事に取り組ませ、決定を下させること。彼れが成功を望んでいることを理解し、必ず成功できると信じること。
信頼するということは、かなり難しいことだと思います。ただ、これにも実体験として正しいとうなずける出来事があります。私のチームにいるメンバーで他のチームに戦力外通告をされたメンバーがいますが、前のチームでどのような運営をされていたのか聞いたところ、全てのToDoを提示させられ、その進捗を1日のうち都度状況を管理されていたそうです。仕事の進め方を任せてもらえず、優先度も提示されないままマネージャーが気になったタイミングで進捗を確認されできていなければ叱責されていたそうです。そのメンバーは一時期、ストレスによる睡眠障害にもなっていました。
現在のチームでは、管理というほどのことはせず、ただ週に数回(2回以内)で状況を自主的に伝え合う時間を設けています。報告も自主性に任せ私からの確認は、優先順位が高いものだけ確認するようにしています。またチームの方針を自分で自由に仕事を進めることと明文化していつでも見れるようにしています。会社として上司承認が必要なもの以外自分で仕事の進め方を決定し、推進してもらっています。そのような取り組みの成果か、睡眠障害も治り現在では新規商談をバンバン獲得し、顧客からの信頼を得て活きいきと仕事をしています。
それぞれの実践方法について
紹介してきた3つの要素「支援」「敬意」「信頼」をどのように実践するのか。この点について私なりの考えをお伝えします。
・支援
1.社内の別部署や別チームと日々連絡を取り合い情報交換を行い貰えるツールや情報をなんでもストックしておく
2.社内用意されているポータルサイトや情報板などがあればメンバーに有益な情報がないか定期的に確認をする
3.日常的に本を読み支援の外の知見をインプットする
上記の作業は、特殊な能力や努力を必要としない今すぐにでも始められることです。特殊な能力は、必要ないと考えています。
マネージャーやリーダーは、とても優秀な人間でなければそのボジションを担うことができない、チームメンバーより各作業の品質や生産性が高いスーパーマンでなくてはならないと考えている人が多いかも知れないが、そうではないのです。マネージャーやリーダーは、メンバーを支援するための道具を常に探し確保し必要なときに提供できるようにしておければ良いのです。
例えば、人材や情報など日々、社内社外と人と交流し人脈や情報を得ておく、いつも飲んでばかりいる上司がいるがそれが支援するためのツール探しになっているのであれば大いに有益な飲み会だと思います。ただその飲み会がチームメンバーを無理やり引っ張り出し話を聞くふりをして自分の愚痴を言うようなマネージャーやリーダーでは目も当てられないでしょう。そのうちチームは疲弊して遂には崩壊するでしょう。
・敬意
1.1週間のうち何回と決めて定期的にメンバーと会話する時間を設定する
2.会話する内容は、仕事だけでなく本人の思いや目標、本人から話してくるのであればプライベートなことも聞く
3.本人の話を聞いたあとその話した内容についてどう思うのか、どう進めていきたいのかを本人に聞く
ここで大切なことは、自由にやらせながらも放置にはしていないということをメンバーに伝えること、また感じてもらうことです。自由にやらせていれば話を聞かなくて良いということにはなりません。
また本人から話してもらった思いや課題や悩みにこちらで勝手な解決策を提示するものよくないと考えます。それは誰かが解決策を提示してくれるので自分では考えなくなるからです。自分で課題を洗い出しその解決方法の案を提示してもらい自分でその方法を試すことが大切でありそれを否定せず敬意を持って接するのです。
・信頼
1.メンバーに仕事の進め方を委ねる
2.失敗しそうだと思ったとしてもその結果が本人や会社に対して致命傷にならないと判断すればそのままにする
3.失敗について責めず、失敗した原因を一緒に探る
ここでの実践内容は、マネージャーやリーダー側からするとかなり勇気がいることだと思います。マネージャーやリーダーに抜擢される方であれば様々な経験からメンバーの進め方が失敗しそうと感じることがあると思います。そのときにこちらで軌道修正して失敗させない方法もありますが、それでは結局、自分で考えない人を生み出してしまいます。自分のチームメンバーが次のリーダーをやることがあった時、致命的な失敗を犯してしまい修復不能になってしまわないよう自分で軌道修正できる力を身につけてもらうことが大切です。
冒険を進め、強敵を倒すために必要なパーティー、一人一人はただの村人でも各個人の能力ややる気を最大限引き出すことができればいきなり強敵モンスターが現れても乗り切れるはずです!!
いつの日か、勇者を夢見て経験値をため続けましょう!